クビアカツヤカミキリ加害木の撤去、処分
厄介な害虫・・・加害木の撤去処分作業
ある民家のソメイヨシノが「クビアカツヤカミキリ」の加害を受け、診断に伺いました。
けっして大きくない木ですが、株元は大量のフラスに覆われ、すでに回復の見込みはないと判断しました。・・・
サクラ好きのオーナーにとっては断腸の思いですが、木の中にはまだクビアカツヤカミキリの幼虫が多数潜んでいること。そして他所への拡散を防ぐためにも早急に伐採処分が必要であることを納得していただきました。
クビアカツヤカミキリは「特定外来生物」として法律で指定されています。したがって本来は許可なく「運搬」ができませんのでその場で殺処分する必要があります。
しかし、現実的には樹体内の幼虫を現場で殺処分するのは非常に困難ですので、一定の条件を満たせば「運搬」してもよいことが法律規制の運用で認められています。
作業は予め掲示板で作業期日等を提示したうえで、当日はチェンソーで速やかに撤去、裁断しました。
切った幹や枝はひとつひとつビニールで丁寧に梱包し、自治体の焼却場へ直接搬入しました。
また、切株にも穿孔痕がありましたので、念のため薬剤を注入したうえで、ビニール及びネットで二重に覆いました。・・・
依然として猛威を振るっている外来害虫ですが、いったん穿孔されるとなかなか厄介ですので、大事な木ほど早めに防除措置を取られることをお勧めいたします。
(樹木医、樹木診断治療、大阪)